フッ素とむし歯予防

 皆さんは、むし歯にどのようにしてなるのか、またフッ素というものが歯にどのような働きをするのか知っていますか?今回は、むし歯とフッ素について分かりやすくお話したいと思います。
 私たちのお口の中には、様々な菌が住んでいます。その中に、むし歯を作るむし歯菌もいます。このむし歯菌たちは、私たちが食べたり飲んだりする糖を餌として生きています。そしてむし歯菌が糖を餌としてとった結果、酸というものを出してきます。この酸によって菌は溶かされて穴があき、いわゆるむし歯になるのです。
 またこの酸は、私たちが口にするものの中にも多く含まれています。特に酸を多く含んでいるものは、果物(レモン、オレンジ、リンゴなど)や甘いジュース(コーラなど)などです。これらの食べ物や飲み物の強い酸により、直接歯は溶かされていきます。つまりむし歯は、酸によって硬い歯が溶かされていくことで起こってくるのです。
 フッ素は、このような酸に溶けにくい硬い丈夫な歯をつくる働きがあります。フッ素を歯医者さんで塗ったり、フッ素入りの歯磨き粉を使うことで、今までより硬い丈夫な歯にすることができます。また、一度酸によって、溶かされた歯を修復して硬い歯に戻してくれる、再石灰化という働きもあります。このほかにも、フッ素はむし歯菌が酸を作らないようにする働きもあるのです。
 このように、フッ素は私たちの歯を硬く丈夫にし、むし歯菌から歯を守ってくれる働きがあるのです。フッ素の入った歯磨き粉などを積極的に使用し、しっかりと歯磨きを行いむし歯にならないようにしていきましょう。