ドライマウスについて

最近、「口の中がネバネバする」「口が渇く」「口臭が気になる」などの症状を訴える
ドライマウス(口腔内乾燥症)の患者さんが増えています。
ドライマウスとは、唾液の分泌が低下して口が渇いた状態をいいます。唾液分泌の低下の原因は、加齢、薬の副作用、全身疾患によるもの等が挙げられますが、ストレスや不規則な食生活もこうした症状を加速させ、現代病として増加しています。
唾液は「自浄作用」「抗菌作用」「消化作用」「粘膜保護作用」など重要な役割を持っています。唾液が不足すると虫歯や歯周病、口内炎などにかかりやすくなり、また、口臭の原因にもなります。さらにお口の中の乾燥の進行度合いによって、舌の乾燥、ひび割れ、味覚障害、消化不良、胃粘膜の荒れ、不眠などさまざまな自覚症状が現れます。
ドライマウスにより、口が乾くからといって、水分を補うだけでは不十分です。
原因を見つけ、唾液の分泌を促すことが大切です。
ドライマウスの対策としては次の事柄があります。
○食生活の改善
 現代の食事は、ファーストフードなど比較的柔らかい食べ物が中心であるため、唾液の分泌が低下しつつあります。比較的硬い食品(例えばスルメなど)や噛む回数が多くなる食品(例えばガムなど)を選び、力強くかつ噛む回数を多くすることで、唾液分泌を促すことが大切です。
○ストレス
ストレスがかかったり緊張をすると交感神経が刺激されるので、唾液分泌が抑制されます。上手に気分転換を図ることが大切です。
○薬を控える
抗うつ薬、鎮痛約、抗パーキンソン薬など多くの薬の副作用として唾液分泌の低下があります。お薬によるドライマウスと疑われた場合は、主治医の先生や調剤薬局のご相談をお勧めします。
○唾液腺のマッサージ
耳の前から頬にかけて、また、耳の下から顎にかけて指でマッサージをして唾液分泌を
促します。
○保湿剤を使う
唾液分泌機能が低下して回復する見込みが無い場合には、保湿剤を利用して人工的に口の中を潤わせる方法があります。 詳しくは、お近くの歯科医院にお問い合わせください。以上がドライマウスの対策ですが、ドライマウスは、誰にでもなりうる病気ですので、口の乾きなどが気になる方は、お近くの歯科医院にご相談することをお勧めします