気になる口臭

 口臭とは、呼気とともに口腔より発生、発散される悪臭をいいます。実際には口臭がないのに「ある」と思いこんで悩んでいる場合を自臭症といいます。
 口臭には原因別に
@ 生理的口臭(早朝時口臭・空腹時口臭・ストレス性口臭・老人性口臭)
A 飲食物による口臭(ニンニク・タマネギ・タバコ・酒)
B 病的口臭
C 心因性口臭(他覚的には臭わないが、本人のみが口臭の存在を強く訴える)などに分類されます。
Bの病的口臭にも○A口腔内に原因のあるもの○B全身的に原因のあるものに分類されます。全身的原因には、具体的には糖尿病のアセトン臭、尿毒症のアンモニア臭、肝臓疾患のアミン臭など、呼吸器疾患や消化器系の疾患、あるいは耳鼻科領域の疾患などがあります。
 それでは口臭症の約6割を占めると言われている口の中に原因するものについて考えていきましょう。皆さんのお口の中はどうですか。多数のむし歯や合わないつめ物、かぶせ物はありませんか?歯石がついたり、歯肉からうみがでていませんか?舌の表面が舌苔という細菌のかたまりでおおわれていませんか?
 むし歯の場合、むし歯の穴につまった食べカス、合わないつめ物の段差部に停滞しているカスから腐敗臭が生じます。歯石の付着やうみは歯周病の可能性があります。いずれにしても歯科医院での治療が必要です。また、舌の清掃は、後方の3分の2くらいに舌苔がたまりやすいので、舌ブラシなどの専用器具を使って前方に汚れをかき出します。もちろん毎日のお口のお手入れも必要です。お口に合わせて部分用の歯ブラシを使用したり、殺菌作用のある薬用洗口液などを使用する方法もあります。