インプラント治療について
 
本来、健康であれば顎の骨の中に丈夫に根が張っているはずの歯。しかし、むし歯や歯周病などにより、不幸にも歯を失ってしまうことがあります。
歯科でいう「インプラント」とは、自分の歯を完全に失ってしまった場所に、歯の替わりに埋め込む「人工歯根」のことをいいます。  その大きな特徴は、「根っこ」があることです。「差し歯」と呼ばれるものは、実際には自分の歯の「根っこ」を残して行う治療です。歯が無い場合の治療にも色々種類がありますが、唯一歯の「根っこ」の部分を持つインプラント。なぜ、「根っこ」があると良いのでしょうか。根の張った木と、鉢植え。どちらがグラグラしないかを考えてみるとわかると思います。「根っこ」が骨に埋まっているインプラントと、歯茎に乗っている状態の「入れ歯」では土台の力が違いますから、インプラントの方が強く支えられるのです。
インプラント(人工歯根)は、チタンという体にやさしい金属材料でできています。このチタンの大きな特徴は骨と結合しやすいことです。チタンと骨の結合はスウェーデンのブローネマルク博士によって1952年に発見されました。毎日のケアやインプラントの状態の定期的なチェックなど、メンテナンスを続けていくことで、インプラントを埋め込んでから40年以上機能し続けているという報告もされています。
日本ではインプラント治療には保険が適用されず、すべて自費治療となります。そのため、各歯科医院によって料金設定が多少異なります。事前に担当の歯科医師によく相談し、きちんと治療計画や費用、治療期間等、充分な説明を受け、納得した上で治療を開始するようにしましょう。