義歯(入れ歯)との付き合い方

「義歯(入れ歯)では食べ物がうまく噛めず、おいしく食べられない」と思っている人がいます。確かに、義歯は歯肉(歯ぐき)の上に乗せた人工の歯ですから、自分の歯と全く同じという訳には行きません。しかし、慣れてくればかなり固いものでも噛むことができ、食事もおいしく食べられるようになります。

[新しい義歯の調整]
 義歯(入れ歯)は、歯肉(歯ぐき)とその下にある骨で噛む力を支えます。新しい義歯では強く当たる部分ができてしまう事がありますので、圧力が均等になるように歯科医の調整が必要です。

[義歯に慣れるトレーニング]
 食べ物を噛むこと、飲み込むこと、また、しゃべることは、唇と舌と歯の協同作業です。新しい歯と唇と舌がなじんで、義歯が自分の体の一部分と感じられるようになるまで、次のようなトレーニングをされることをお勧めします。
@鏡の前でしゃべってみる。
A水を飲んでみる。
B柔らかい食べ物を食べてみる。
C徐々に固いものを食べてみる。
一度だめでもあきらめないで練習してください。
 気持ちが悪いとか、食べ物がうまく噛めないとか、うまく飲み込めないという理由で義歯を使うことをあきらめてしまう人がいます。自分で慣れる努力をするのと、具合が悪ければ歯科医に相談し、調整をしてもらうことで、違和感が少なく使えるようになりますのであきらめないでください。

[義歯の長期使用]
 長い間義歯を使っていると、歯がすりへったり、歯肉(歯ぐき)がやせてきて義歯がゆるくなったりして噛み合わせが悪くなることがあります。そのような義歯を使っていると体にも悪い影響をおよぼしますので、義歯を入れた後は定期的に歯科医の検診を受けるようにしましょう。