よく噛む効用について

 みなさんは、お食事の際、どのくらいよく噛んで食べていますか。一般に、食事はよく噛んで食べなさいといわれますが、では、よく噛むことによってどのような効果があるのでしょうか。
 まず第一に、消化を助ける働きがあります。食物を細かく噛み砕くことによって、胃腸を助け、噛む刺激により、消化液の分泌を促しますので、消化吸収をよくします。それから睡液の分泌も高めます。唾液中には消化を助ける作用があります。また、唾液中には、殺菌効果のある物質や、歯の再石灰化助ける物質が含まれているため、お口の中をきれいにしてむし歯や歯周病を予防する働きもあります。
 ダイエットにも効果があると言われています。よく噛むことにより、食事中の血糖値の上昇が早期に高まり、満腹中枢を刺激するために満腹感が早期に得られるためです。
 噛む運動は、頭部の骨、噛んだり表情を作る筋肉の成長発育にも重要な役割をはたしています。噛むときに伝わるカが骨に刺激を与え、骨の成長を促します。小さい頃から噛みごたえのあるものを、しっかり食べることにより、頭部全体の骨や筋肉のバランスの良い成長が得られます。
 良く噛むと頭がよくなる、惚けの防止になるともいわれていますが、最近の研究によれば、それを裏付けるデータが徐々に出てきているようです。
 このように、よく噛むことには様々な効果がありますので、みなさんもよく噛んで、健康増進に勤めましょう。