歯並びは、いつから治せばいいの

 最近「子供の歯並びの治療はいつから始めたらいいですか」。という質間が多く寄せられますが、これは歯並び、かみ合わせについて関心が高まってきたためだと思われます。
 矯正治療の開始時期についてですが、一般的に歯、骨の条件はありますが、年齢制限はないといわれています。すなわち、5〜6歳でも、60歳でも治療を行えます。しかし、より良い歯並びを得るためには、最適な時期とタイミングがあります。それは永久歯が生えそろう前、永久歯が生えそろってから、完全に成長が止まってからの大まかに3つのタイミングに分けられます。
 第1の永久歯が生えそろう前というのは、骨組みに問題がある場合、悪いクセがある場合です。矯正治療は歯を顎の上にきれいに並べる治療であるため、もともとの顎がずれていると治療が困難になったり、完全な治療が望めない場合もでてきます。そのため、うけ口、出っ歯、開咬(前歯があいている)など骨の変形を起こしつつあるものは、早い時期(小学校低学年)の治療が必要となります。また、指しゃぶりや舌を出すクセも骨の変形を起こすことがあり、早期の治療を必要とします。
 第2の永久歯が生えそろってからというのは、骨組みに問題がなく、顎の大きさとそこに並ぶ歯の大きさのずれが原因で、でこぼこに歯が並んだり、すきっ歯になったりする場合です。その場合は全部の歯がそろってからでも十分です。
 第3の完全に成長が止まってからというのは、上下の顎の大きさと位置のずれが大きすぎるため、外科処置を併用する場合です。
 短期間に負担を少なく矯正治療を終えるには、適切な時期に治療することが必要です。そのためには、歯並びがおかしいと気づいたら、早めに最寄りの歯科医、矯正専門医に相談してください。